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洋書 Bibliophile's Chitchat

読んだ洋書や日々の読書について語っています。

Lord of the Flies 読了

先週の金曜日の夜でしたか、読み終えました。Lord of the Flies。 

Lord of the Flies

Lord of the Flies

 

いやー、ちょっと手こずりましたよ。この本は。

F.Scott FizgeraldのThe Great Gatsbyを読んだ時も感じたのですが、文章が美しくてなめらかなのはいいのですが、なんかこう「抽象的」なんですね。特に少年たちが取り残された無人島の景色の描写とかになると、なんか詩的要素を背景の描写に絡めてあるため、「ぼやーっ」とした理解度でしかなく、半分以上進んだ後物語が展開していったところで「あ、細かいところ読み落としてる」と感じてしまい、結局最初から時間をかけて読み直しました。大事です。「読み直し」は。

 で。感想はというと、

どえらい本だ。これがほんとにアメリカの小中学生の課題図書なのか??

という感じでした。時にものすごくグロい描写とかがあります。Graphicです。ネタバレになりますが、森に住む豚を狩りに出るシーンとかではほんとに流れ出る血がありありと想像できるほど、表現はストレート。

あと、感じたのは「人間の本能」が「理性」に取って変わられる恐ろしさ。

島に到着したときはまだ少年たちの間に秩序がありました。リーダー格のJackを除いては。秩序を重んじ、一刻も早く救助されることを願い、山頂の火を絶やさないようにすることを主張するRalphと助けが来る間命を繋ぐために「肉が必要だ」と狩猟の必要性を主張して譲らないJack。この二人は両極端に位置し、それぞれ「理性」と「本能」を象徴しているのではないか、と個人的には感じました。

時が経つにつれ、Jackの狩猟本能は一層強くなり、Ralphと対立して子分を引き連れ自分たちだけのTribeを作ります。秩序を求めホラ貝を鳴らして会議をもち、一つの方向性に向かってみんなをまとめようとするRalphの願いもむなしく、一人二人とJackの元に流れてしまう少年たち。

そして動物的本能に囚われた少年たちが起こした恐ろしい事件。

ここはショックでした。まぁその以前からもなんとなくそれを彷彿とさせるシーンはありましたが。。。

この本を読んで

大人の介入もなく無人島に取り残されたら少年たちは本当にこの本に描かれているように本能に突き動かされてしまうんだろうか??

子供たちのみならず、大人の私たちでさえこんなふうに成り果ててしまうんだろうか??

そういうことを考えさせられました。

最後はちょっと切ないです。少年たちが経験した出来事の「重さ」がありありと伝わってきます。

少年だけど、もはや「あどけない少年」ではなくなってしまったRalph。ちょっと悲しかったですね。

ただ、ストーリーはヘヴィに聞こえるかもですが、読んでいる最中の私の感想はただただ「驚き」「驚愕」でした。
トーリーが残酷だとか悲しいとかそういう感情はなかったです。
ただただ、「本当に?」という驚愕の気持ちのみ。

こちらの本は本当に考えさせられます。

ちょっと描写がgraphicな部分はありますが、私は読んだ価値があった、と思いました。