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洋書 Bibliophile's Chitchat

読んだ洋書や日々の読書について語っています。

The Shadow of the Wind 読了

昨日読み終えたのはこちらです。 

The Shadow of the Wind

The Shadow of the Wind

  • 作者: Carlos Ruiz Zafon,Lucia Graves
  • 出版社/メーカー: Penguin Books
  • 発売日: 2005/01/25
  • メディア: ペーパーバック
  • 購入: 1人 クリック: 7回
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 私が持っているのは10th Anniversary Edition なるこちらなんですけど。

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表紙がゴージャスです。ちなみに背表紙はグレーでちょっとスパークリングな仕上がりになってます。別に狙ってこちらを購入したわけではなく、普通にBook Depository で注文したらこっちが届いただけなんですけどね。

ちなみにストーリーとしては私はジャンルに疎いのでなんですが、スリラーというかサスペンスというか、ミステリーというか(というか関係ありませんがなぜ最近「ミステリー」と書かずに「ミステリ」と表記されているのかが分からないw 個人的にはすっごい違和感ありなんですがww)。

で。序盤は特に主人公Danielが手にしたただ一冊残された The Shadow of the Wind をめぐって正体不明の男が突如現れ、どこまでも付きまとう、という感じなのでゾクゾクして面白いです。

が、100ページ~半分くらいまではDanielとFerminによるJulian Caraxの人生の謎を解く旅、といった感じでいろんな人物の回顧録が延々続くので、先週末一気読みしていた私は途中で「まだ続くのか。。。」と正直飽きてきましたw

いや、面白いんですよ。ただ、この人にJulianのことを聞き、今度はこの人にまたJulianのことを聞き、って感じで回顧録的なNarrativeが連続だった(しかも一つ一つが結構長い)ので間にまたスリリングな展開が欲しかったなーというのはありました。まぁこれは「常にスリリングな展開を欲しがる」私ならではの考えかもしれませんが。
でも、プロットとしては非常によくできてます。

しかも。

途中で前半付きまとった謎の男は姿を現さなくなるのですが、その理由が終盤にちゃんと説明されているところが「おおおおおおお」と思いました。

この作者のすごいな、と思うところは「無駄な描写が何一つない」ということ。全ての伏線が最後に見事に繋がるし、「あ、そうか、こういうことかも!」という読者の(私の)予想を裏切る展開が連続。常にいい意味で裏切られ、「え?こうだったの?」と常に新鮮な気持ちで読み進めることができました。
ライティングも(まぁこれはスペイン語からの翻訳版なのですが)非常に美しいし、きっちりしています。語彙レベルは少々高め。高尚な単語が結構使ってあります。結構辞書引きましたよ。

後半、特に終盤100ページからは怒涛の展開です。これまで積み上げてきた物語、謎が全て解き明かされる、という展開になっており、次から次へと紐解かれていく事実。
圧巻のPage-turnerでした。普段は1時間で頑張っても30ページ程度しか進めなかったので、80ページ残した昨日の朝の時点で「今日中に終えるのは無理だろうな」と思っていたのですが、読み始めたとたん止まらなくなり、眠くなる暇もなく集中して一気読みしてしまいました。

正直言ってこのストーリーは重いです。終始ダークな雰囲気が付きまといます。「死」がテーマといってもいいかもしれません。キャラクターもどことなく暗い過去や「影」を引きずったキャラクターが多いです。

Julian Caraxってどんな作家で、どんな人生を送ったんだろう??というひょんな好奇心から探り始めたことが、いろんな人を巻き込んで傷つけ、さらには命の危険にまで晒してしまうハメになり、Danielは深く傷つき、絶望もします。そこが読んでいて苦しかったけれど、非常に説得力があり、この物語を一層gripping なものにしていました。

終始暗い雰囲気が付きまとった物語ですが、エンディングは明るく、希望の光が見えます。
引き起こしてしまった過去を元に戻すことはできないし、失ってしまった絆は完全には取り戻せないけれど、でも人生は続く。そんなメッセージが伝わってくるようでした。

最後のページは圧巻です。まぁ中には「ありがち」なエンディングだ、とおっしゃる方もいらっしゃるかもですが、私個人としてはこれ以上ないエンディングだと思いました。

 

雑談になりますが、終盤の謎の男の描写はどこか「ダークマン」を彷彿とさせると思ったのは私だけかしらww だってどっか超人的なんだもんww
まぁこれはお読みになった方だけが分かるネタかもしれません。

Goodreadsに「読んだよ」登録をするまで気付かなかったのですが、こちら3部作のようで。シリーズものだったんですねー。ほかに

 

The Angel's Game: The Cemetery of Forgotten Books 2 (The Cemetery of Forgotten Series)

The Angel's Game: The Cemetery of Forgotten Books 2 (The Cemetery of Forgotten Series)

 

  

Prisoner of Heaven: The Cemetery of Forgotten Books 3

Prisoner of Heaven: The Cemetery of Forgotten Books 3

 

の2作が出ているようです。とりあえず近々2冊目は読んでみたいと思ってます。
で、気に入ったら3作目も読みたいなぁと。

今作のThe Shadow of the Windを読んで思いました。

私やっぱりドロドロ、ダーク系好きだわ笑

当分この波は続きそうです^^