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洋書 Bibliophile's Chitchat

読んだ洋書や日々の読書について語っています。

The Storyteller 読了

と、いうことで読み終えました。The Storyteller。

 

The Storyteller (English Edition)

The Storyteller (English Edition)

 

読了直後の感想としては。。。

え?!ここで終わる?!

という感じでした。終わり方がね、さも話の続きがありそうな感じなんですよ。なのに次のページめくったらAuthor's Noteみたいな感じで。終わり。

正直、Underwhelmed。。。って感じがしたのは否めませんでした。

いや、がっかりしたとかじゃなくて、「続きが読みたかったの」です。それだけ先が気になる展開だったということ。

こちらの話の主人公はSage。交通事故で顔に傷を負い、そして母をも3年前に亡くしてしまい、それが自分のせいであると責め続けている25歳の女性。「彼以外にこんな傷のある私を愛してくれる人なんていない」と妻子ある男性と不倫関係を続け、人との関わりを極力避ける毎日。

そんなある日、母親の死後から通い続けているGrief group でJosef という老人と出会い、友情を築くSage。彼に心を許し、彼のことを「友人」という目で見るようになった矢先、Josefから自分を殺して欲しい、と頼まれるが。。

 

ここからFBIだったか、法務省だったか(うろ覚え)の役人であるLeoと出会い(SageはJosefに法の裁きを受けさせようとした)、更にはホロコーストの生き残りであるSageの祖母、Minkaの回想が絡んでくるのですが、これがまた「重くて、強い。」

Josefの口から自らの行為を語られた時もいい加減「怖い」と思いましたが、Minkaの独白で語られる当時の様子も「重い」です。

Josefの独白で怖い、と感じたのは「命令」の名のもとに正義感が麻痺してしまうと、虫けらを殺すように簡単に人を撃ち殺してしまえるんだ、というのが伝わってきたこと。簡単に I shot her in the headとかいうセンテンスがそこそこに出てきます。そこに何の良心の呵責、ためらいもなく、無意識のうちに手が動いた、みたいな。そこが怖かった。

Minkaの回想シーンで最も感情を揺さぶられたのはJosefの弟、Franzとのシーンでした。Minkaは空想物語を書くのが非常にうまく、この本の中でもそこそこにMInkaが書いた物語が挿入されるのですが、そこに興味を惹かれたFranzはMinkaを自分の管理下に置き、毎日10ページずつ物語の続きを書かせ、昼食中に読み聞かせるように言い渡します。その過程で、FranzとMinkaの間に芽生えるほんの微かな「人間関係」。

しかし、これが。。。

ああああああ

という悲しい展開を迎えます。ページにして大体377ページ前後だったと思いますが。ここが一番辛かった… 

Minkaの独白が終わり、SageとLeoの視点からの展開に戻るとちょっとだけ希望の光が見えるような、微笑ましい展開が訪れます。

が。

ラストでSageがたどり着いたJosefの「自分を殺して欲しい」という願いに対する答え。そしてさらにそのあとに待ち受ける衝撃の展開は。。。

 

予想してませんでした。

そして、あっさりとさも続きがありそうな終わり方。

 

消化不良でした。正直言って。

が。

冒頭に「こんな突然な終わり方」と書きましたが、今思うとそれも納得かな、という感じがします。

読んでいただければ分かりますが、MinkaがそうしたようにJodi Picoultはあえてこの物語をきちっとしたエンディングで締めくくらなかったのではないか、という気がするんですね。続きは読み手の私たちに委ねられている、というか。

でも、一番好きだったのは、この本に流れる「語り手」というテーマ。

MinkaからSageへ受け継がれる物語。Minkaの過去。

そして次は????

 

個人的にはSageがこの、自分が取った行動をどう捉えていくのか。この事実を抱えて、この先どのような人生を送っていくのか。
そしてLeoとの関係はどうなるのか。
そんなことが気になります。

星4つ。いい本でした。