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洋書 Bibliophile's Chitchat

読んだ洋書や日々の読書について語っています。

Will You Remember Me? 読了

はい。読み終わりました。Amanda ProwseのWill You Remember Me?

 

Will You Remember Me? (No Greater Love)

Will You Remember Me? (No Greater Love)

 

 

こちらの本は32歳の妻であり、2人の子供の母親であるPoppy がある日、胸にしこりを見つけ病院に行ったところ末期の乳がん(手術は不可能)を宣告され。。。というストーリー。
遺されたわずかな時間の中で、子供たちにMemorial Boxを準備するPoppy、現実を受け入れられず苦しむ夫のMartin、32歳という若さでこの世を去らなければならないPoppyの苦しみ、切なさ。そして、ガンに苛まれ落ちていく体力。。。そういったものが説得力ある文体で描かれています。

 

で。

 

感想は、というと。

涙腺崩壊。

でした。

こちらの本、作者がイギリスの方なのかしら?良く分からないんですけど(え)、endearment にちょっと戸惑いました。アメリカの小説とかって、Yes, my love, とかYes, mate. みたいなendearment って滅多にお目にかかったことがないんですが、この本には沢山そういうのが出てきて、それに単語も(同じ意味を指すんだけど違う単語が使われているという意味)違ってたりして、その点でちょっとだけ最初は戸惑いました。ストーリーに入っていくのに時間がかかった。

ところどころ、「ああ、切ないなぁ。。。」と思うシーンは続出するもののガシっと心を鷲掴みにされるわけでもなく、淡々と流れていった気がします。

が。

半分ちょっと前にきたところで波が来ました。

夫のMartinが妻のがん宣告以来ずっと押さえ込んでいた感情が爆発するシーン。
このシーンの彼の言葉、涙、悲しみが一気に伝わってきて、胸が締め付けられる思いがしました。

ここからです。どこか悲しい、切ない雰囲気がストーリー全体を包み込むのは。
何を読んでも、どこを読んでも、そこには「家族や愛する人を遺して先立たなければならない」Poppyの切なさと悲しみが伝わってきます。だから、ウルウルくる。

ダイアログも素晴らしいところが沢山ありました。涙腺を刺激され、「これは外では読めない」と家でのみ読むようになりました。

ストーリーの後半、残り100ページ前後くらいで「事件」は起こります。
ここを読んだとき、私は憤りとショックで眠りにつけない、というほど感情を揺り動かされました。よりによって、この二人が、この場において?!?と。

これを受けてのPoppyの発言も胸を突く。最初は「イマイチ乗り切れない」と感じていたのが嘘のようにひとつひとつの出来事、ダイアログに感情を揺り動かされました。

ラスト30ページくらいは涙無しには読めませんでした。
遺された家族の悲しさ、苦しみ、そして大好きな人たちを遺して旅立つPoppyの悲しみ、そういったものが美しく描かれていました。

特に最後のObituary。このストーリーの中で、Obituaryは非常に重要な意味を持ちます。
物語の最後に訪れるこのObituaryで私は一気に涙腺が崩壊しました。

正直言って、Epilogueには満足していません。全然納得していません。娘のPegの将来には「良かったねぇ」という気になれますが、それ以外は納得できません。だって、PoppyとMartinにむちゃくちゃ愛着が沸いていたので、この結末は。。。うーん。

 

いずれにしても、シリーズ6作目のこの本ですが、先にほかの本を読んでおかなくちゃ!という必要性は、必ずしも、といったわけではないです。私はこの本を先に手に取りましたが、ちょっと相関性を理解するまでに時間はかかったけど、前作を読まないとついていけない、というわけではないのでご安心を。十分楽しめます。そして、

十分泣けます。

ご覚悟を。ほんとに泣きますよ。

この本を読む前にはティッシュを十分な量確保しておくことをおすすめします。