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洋書 Bibliophile's Chitchat

読んだ洋書や日々の読書について語っています。

The Kite Runner 読了

洋書レビュー

 今日読み終えたのはこちらの本です。

The Kite Runner

The Kite Runner

 

この本は確かGoodreadsでおすすめされ、あらすじもちゃんと理解しないままダウンロードしました。読み始めるまで、こちらがアフガニスタンの少年と彼の家の召使の息子との友情物語とは露も知りませんでした。

実際読み始めてみると、この物語は大きく3つのパートに分けられると思います。
主人公のAmirと彼の家に仕える召使Aliの息子、Hassanとの絆、そしてその強い絆をも揺るがす衝撃的な事件とその顛末を描くパート1、長く続く抗争のために父Babaとともにアメリカへ亡命し、アメリカでの生活を描くパート2、そして病に苦しむ父の友人からのたっての願いを受けて再びアフガニスタンの土を踏むパート3。

パート1とパート3はとにかく「強い」です。強烈な印象を残しました。パート2は淡々と亡命後の生活を描くので、まぁダレ気味といえばダレ気味と言えないこともありませんでしたが、それでもやめようとは思いませんでした。

パート1の後半からがとにかく苦しいです。Hassanのひたむきな強さとAmirに対する忠誠心が素晴らしい。片やAmirはというと基本的にはいい子なんだろうと思うのですが、やっぱりどこかHassanに対する優越感がチラチラ見えたりとか、Hassanとの絆は大事なんだけれども、「友情」とは言い切れない、と自問自答するところが面白いな、と思いました。
そして、Assefです。彼の存在は驚異です。小道具の使い方が上手い。恐怖を煽ります。まさにchilling という感じ。
何よりもこのパートで忘れてはならないのが、タイトルにもあるKite Runner、そしてそれが何なのかを描くKite Tournament、そしてその後に起きる衝撃的な事件です。心臓がバクバクいうくらいのインパクトを残しました。ライティングがとにかく強い。ぐいぐいきます。

パート3についても同様です。パート3の冒頭でしたか、パート2の終盤でしたか、衝撃的な事実が父の友人によって明かされます。ここからのAmirの変化が素晴らしい。
幼少時代からずっと臆病者であることにコンプレックスを感じ、そしてその臆病さ故にとってしまった、許されない行動。それをずっと引きずって生きてきたAmirが自らの臆病さと向き合い、幼少時代の忘れえぬあの出来事と向き合い、「守るべきもの」を見つけるこのパート3だけでも読む価値があると私は思います。

特にラストです。まさにラストで、この本の真髄とも言えるであろう、

"For you, a thousand times over."

このセリフが非常に効果的に使われています。

ここでこれ持ってくるか!!! と涙腺が一気に刺激されました。

そして、最後のセンテンスです。いや、正確に言えばたった2語。

I ran.

 

このたった2語がもたらしたなんとも言えないあの読了感。

うわーーーーーーーーーー

としか言えないあの感覚。

 

オススメです!(ちなみに私違うバージョンの表紙のKindle版持ってますが、こちらの表紙の本もいいなあーー←表紙買いの本領発揮w)