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洋書 Bibliophile's Chitchat

読んだ洋書や日々の読書について語っています。

Engaging Father Christmas 読了

…あっと言う間に読み終えちゃいました。Engaging Father Christmas。昨日の夜に読み始めて、たった今読み終わりました。

Engaging Father Christmas

Engaging Father Christmas

 

 160ページ程度しかない短い物語ですが、前作(Finding Father Christmas)同様、感動する場面が沢山ある、非常に心洗われるような美しい物語でした。

 

今回の物語の舞台は前作からちょうど1年後。恋人のIanに会うため、そしてWhitcombe家でクリスマスを過ごすために再びイギリスを訪れたMiranda。Ianがなんとなく結婚を匂わせ、Miranda自身もIanとの未来に胸を膨らませるが。。。

 

今回の話は何も知らずに飛び込んだ方が楽しめると思うのであらすじは省略します。ご自分の目で読んで確かめてください!そのほうが感動すること請け負いです!(私がそうだったので)。

今回もRobin Jones Gunnの美しいライティングが光ってます。前作同様静かな雰囲気で物語はゆっくりと進んでいきますが、面白いなと思ったのは、幸せと希望が満ちた冒頭に反し、実はMirandaとWhitcombe家の女家長であるMargaretteとhalf-brother のEdwardとの間にはまだちょっとギクシャクしたところが残っている、ということ。

前作は感動のハッピーエンドで終わりましたが(あ、ネタバレしちゃった)、でも実は完全なるハッピーエンドではなかった、という点がこの物語を一層面白くしたと思います。

MargaretteやEdwardに認めてもらいたいMiranda。でも父が有名な役者でSirの称号も受けたこともあり、自分がSir James Whitcombeの娘であるとは公にできないジレンマ。

Mirandaはキャラクターとして非常に共感できます。静かで、感情豊かで、そして強い。自我を張る強さではなく、控えめなんだけれども他人を思いやれる心を持ち、そして何よりも優しい心を持っている。静かで美しい文体にまさにこのMirandaのキャラクターが反映されていました。物語も前作、今作共通してMirandaの立場からの一人称で語られていますしね。

前回は泣かせどころが終盤のみでしたが、今回は何箇所もあります。私がうるっときただけでも3箇所。今回もやっぱり終盤に感動がありましたね。
前作同様、会話が素晴らしい。Mirandaが感情を包み隠さず打ち明ける場面では特にその強さが光ります。一気に引き込まれて涙腺を刺激されウルウルきました。

プロット自体は見え見え(というか大筋の展開が背表紙に書いてあるw)なのですが、それでも「ある出来事」が起きたときはやっぱり「この先どうなるんだろう」とドキドキしました。胸にしこりが残って心臓がバクバクいう感じ。とってもintense。静かな淡々とした文体なのにこんなにIntenseって何なんだろう。でもたまりません。やっぱり小説はこんなふうに感情を持っていかれるものじゃないと、なんかもう物足りない。

そういう意味ではこの本はまさにfits the billです。

感動するクリスマス小説として、おすすめです!